基幹技能者を活用
経審で加点評価
国土交通省総合評価でも活用

 国土交通省は、「今後の基幹技能者制度の推進に関する検討方針(試案)」と題した指針をまとめた。基幹技能者を建設業法上の主任技術者制度の中で明確に位置付けた上で、経営事項審査や総合評価落札方式で評価するといった施策を打ち出している。基幹技能者の地位向上、処遇改善がねらいで、これらの施策を進める体制として、資格運営団体を主体に「基幹技能者制度推進協議会(仮称)」を設置することも提案している。

 この指針は、1996年策定の「基幹技能者の確保・育成・活用に関する基本指針」に代わるもので、談合や耐震強度偽装問題などで建設産業や建設生産システムに対する国民の信頼が大きく揺らいでいることから、同システムの中で重要な役割を果たしている基幹技能者に焦点を当て、基本的な方向を整理した。

 基幹技能者は、専門工事業団体による民間資格として整備され、25団体18職種で資格認定が開始されている。受講資格は、各職種ともに主任技術者資格でもある実務経験10年以上や1級技能士資格などを求め、資格運営団体から基幹技能者証が交付されている。

 このため、国交省は、基幹技能者を建設業法上の主任技術者制度の中に明確に位置付けた上で、経営事項審査での加点評価を検討することを指針で打ち出している。また、国交省発注の営繕工事の一部で基幹技能者の活用を技術提案する総合評価落札方式が実施されていることから、このような取り組みを発注者に促していく。ただ、こうした施策を進めるには、主任技術者として最小限満すべき経験年数要件などに加え、高度な作業管理能力を持っていることを制度・運用面で担保する必要があることから、2〜3年をめどに各資格運営団体に条件整備してもらい、条件が整った団体から施策を実施していく構えだ。

 基幹技能者制度推進協議会(仮称)については、 設立に必要な項目を検討し、準備するために「協議会設立準備会」を組織した上で、夏前にも立ち上げる予定。

建設通信新聞